認定DM・CRC制度について

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日本癌治療学会 認定DM・CRC制度の進展にむけて

 日本の創薬が危機に瀕しています。財務省主導の医療費抑制政策によるジェネリック医薬品使用への誘導、さらには厚生労働省が設けた異常と思われるほどの複雑な手続きと高コストになってしまった新薬開発の治験に関する厳しいルールなどにより、曾てユニークな抗癌剤やスタチン製剤を次々と開発した日本の製薬企業のオリジナリティや創薬の力が急速に失われつつあります。

 もっとも大きな問題はBioscience製剤の開発そのものよりも、新薬の効果を評価して上市するために実施する臨床試験そのものが、実務経験のない行政官の裁量によるover-complianceによって他の国に比べて承認・認可が年単位で遅れてしまうことです。我が国の貿易赤字の原因の第1位は油や天然ガスなどのエネルギー購入費用ですが、2位が医薬品の輸入超過によることは殆ど知られていません。

 行政も遅ればせながら問題の深刻さを理解し、薬剤評価システムの改善に向かって動き始めています。新薬開発の採算性が向上するためには、用途特許の期間を延長すること、また新薬剤認可のための治験を主座におくのではなく、市販後臨床試験によるエビデンスの確立をメインにすべきであることが明らかになってきました。科学的に意味のある有用性を証明するためには臨床試験を行い数百例から数千例の症例を短期間に集積し、その成果を迅速に世界に発信する必要があります。医局秘書や帰局したての若い医師を担当にして行う大学の医局や関連病院単位の研究では、この規模の研究を完遂・成功させることは殆ど不可能です。またバイアスがかかる可能性の高いと言われている企業主導試験でなく、十分なbudgetを集め、臨床試験に特化し、かつ独立した評価を行うことが可能な組織による研究が必要となってきました。

 がん集学的治療研究財団によって創設され、後に日本癌治療学会に管轄を移行した、データマネージャー (DM)認定制度により、2009年以来これまでに約500名のDMが認定されています。ただし、臨床試験のデータ管理・運営を一手に引き受け、臨床試験結果全体を左右するcriticalな業務を完遂できる人材はごく僅かしかいないのが現状です。

 本会は認定DM制度のアドバンストステージとして認定CRC制度を発足させました。臨床試験研究のデータマネージメント業務に習熟し、運営のハブとなりうる人材を選別・育成し、将来の研究者主導型臨床試験の実施体制をより効率的なものに整備することが目標です。

 前回と同様、今期も実務経験を重視し、書類審査では、施設CRCで150症例、データセンター CRCでは200症例以上、prospectiveな臨床試験における患者登録の実績があり、10本以上の試験に主体的に関与した経験を持つ認定DMのなかから、15分~20分の面接によって臨床試験に関する知識・理解を判定する2次審査を行い、日本癌治療学会認定CRCとして選出いたします。

 本会では、現在厚生労働省が企画立案している「上級CRC」制度との互換性も視野に入れ、臨床試験業務全般に通暁したプロフェッショナルを活用して、次世代の基幹産業となるべきBioscienceの発展の基盤として重要な役割を果たすことができるようにシステムを完備していきたいと願っております。

 
 
平成27年4月13日
 
一般社団法人日本癌治療学会
認定DM ・CRC制度委員会
委員長 坂本 純一
副委員長 山上 裕樹
森田 智視

 

 

認定データマネージャーについて

・本年の申請(第9回新規及び第4回更新)の受付は終了いたしました。

 

認定クリニカルリサーチコーディネーターについて

・本年の申請(第4回申請)につきましては、3月1日より受付を開始いたします。

 

スケジュール 

・資格申請,教育集会及びメディカルスタッフセミナー等のスケジュールをご案内しています。

 

日本癌治療学会認定DM・CRC制度規則 

日本癌治療学会認定DM・CRC制度運用細則