Follow us!
2023年3月吉日
日本癌治療学会会員各位
一般社団法人日本癌治療学会 理事長 土岐 祐一郎 制吐薬適正使用ガイドライン改訂ワーキンググループ 委員長 青儀 健二郎
メシル酸プロクロルペラジン注射剤終売について (制吐薬適正使用ガイドライン速報)
日頃より日本癌治療学会の活動にご理解ご支援を賜り、誠にありがとうございます。 さてこの度、2023年2月15日付で、共和薬品工業株式会社より、現在製造販売されているメシル酸プロクロルペラジン注射剤(製品名ノバミン筋注5mg)が、原薬の確保が困難で、代替原薬もないことから終売になるとの連絡がありました。本注射剤は、術前・術後等の悪心・嘔吐が効能効果として承認されている薬剤です。本邦においては終売となるのは注射剤のみであり、経口剤ノバミン錠5mgにつきましては、原薬が異なるため、製造販売が継続されます。 『制吐薬適正使用ガイドライン2015 年10 月【第2 版】』(書籍)および同一部改訂版 ver.2.2(Web版)におきましては、制吐作用を持つフェノチアジン系抗精神病薬(ドパミンD2受容体拮抗薬)としてクロルプロマジンとともに注射剤、経口剤として本薬剤が記載されております(下表赤枠部)。 したがって、日本癌治療学会および制吐薬適正使用ガイドライン改訂ワーキンググループといたしましては、今回の事態による臨床現場の混乱を避けるため、1)学会ホームページ、ガイドラインWeb版トップページ、会員向け一斉配信メール等での周知、2)現在作成中の第3版(仮称)からの本注射剤に関する記載削除、の2点について対応を行います。 制吐薬適正使用ガイドライン改訂ワーキンググループといたしましては代替療法の推奨は行いませんので、各ご施設におかれましては適切なご対応をお願い申し上げます。 本邦における適切な制吐療法の実施に、今後ともご協力賜りますようよろしくお願い申し上げます。
■書籍版(2015 年10 月(第2 版))記載
■Web版(2015 年10 月(第2 版)一部改訂版(ver.2.2))記載 表1 本ガイドラインで取り上げられている制吐薬一覧