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一般社団法人日本癌治療学会 理事長 吉野 孝之
新年のご挨拶
謹んで新春のお慶びを申し上げます。皆様におかれましては、穏やかな新年をお迎えのことと存じます。私自身、理事長として新たな年を迎えるにあたり、心新たに決意を固めております。 2025年は乙巳(きのとみ)の年です。乙(きのと)は十干の2番目で「木」の要素を持ち、草木がしなやかに伸びる様子や横へと広がっていく意味を持ちます。また、巳(み・へび)は神様の使いとして大切にされてきた動物で、脱皮を繰り返すことから不老不死のシンボルともされています。そのため、乙巳の年は「再生や変化を繰り返しながら柔軟に発展していく」年になると考えられます。ギリシャ神話においても、医療と知恵の神アスクレピオスの杖には蛇が巻き付いており、これは蛇の再生能力や知恵を象徴しています。癌治療の分野においても、これまでの研究成果を基に、更なる進歩と革新を目指していくことが求められています。 昨年10月には、第62回日本癌治療学会学術集会を「がんを知り、がんと向き合い、未来を生きる」をテーマに開催し、6,300名の参加者があり、専門分野の垣根を越えた活発な議論が行われました。本年も、10月16日(木)~18日(土)に横浜パシフィコにおきまして、第63回の学術集会を「がんと生きる、がんを生きる」をテーマに開催いたします。多くの皆様のご参加をお待ちしております。 2025年も引き続き、学会員一同が一丸となり、患者さんのために最善の治療法を追求していくことが重要です。新たな技術や知見を取り入れ、より効果的な治療法を開発するために、皆様のご協力とご支援をお願い申し上げます。また、若手研究者の育成にも力を入れ、次世代のリーダーを育てることが、学会の発展に繋がると確信しております。 さらに、日本癌治療学会では、社会に開かれた学会を目指し、医療従事者間や国内外の学会との連携を強化し、互いを高め合う「がんち」を築いていきたいと考えております。 最後に、乙巳の持つ「知恵」と「柔軟性」を胸に、困難な状況にも柔軟に対応し、知恵を絞って乗り越えていくことを誓いましょう。皆様のご健康とご活躍を祈念し、2025年が素晴らしい一年となることを心より願っております。本年もどうぞよろしくお願い申し上げます。
一般社団法人 日本癌治療学会 理事長 吉野 孝之(よしの たかゆき)