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一般社団法人日本癌治療学会認定がん医療ネットワークナビゲーター制度について
1.認定がん医療ネットワークナビゲーター制度とは
一般社団法人日本癌治療学会では、日本のがん医療の発展と進歩を促進し、国民の福祉に貢献することを目的として、認定がん医療ネットワークナビゲーター・シニアナビゲーターの育成を2013年よりおこなっています。一般的な医学的知識と優れたコミュニケーションスキルを有し、がん患者さん・ご家族の不安を緩和しつつ相談支援し、がん診療連携拠点病院等のがん相談支援センターにつなぐ重要な役割を果たす人材育成をめざした制度です。
2.がんの相談支援・情報提供の現状と課題
がん患者さんの・ご家族のかかえる不安・悩み
がん患者さん・ご家族は多くの不安や悩みを抱えるとともに、正しい知識や情報を求めています。その内容は病気や治療だけでなく、家族、経済面、就労、アピアランス、妊娠・出産など様々です。がん患者さん・ご家族では、かかっている医療機関で相談できる場合もありますが、十分に相談できずに困ることや、どこに相談すればいいのか、誰に相談すればいいのかわからずに困ることがよくあります。

がん相談支援センターの役割と課題
これらに関して重要な役割を果たしているのが
「がん相談支援センター」です。全国の
「がん診療連携拠点病院」や「小児がん拠点病院」「地域がん診療病院」等に設置されていて、がんについて詳しい看護師や、生活全般の相談ができるソーシャルワーカーなどが、相談員として対応しています。どなたでも無料・匿名で利用できるがんに関する相談窓口です。患者さんだけでなく、ご家族や、その病院に通っていない地域の方々など、どなたでも利用でき、主に面談または電話で相談することができます。がんに関する情報を入手することもできます。“がん相談支援センター” は、言わばがんに関する「よろず相談所」のようなところです。

しかし、現在、がん相談支援センターの存在やその役割が、がん患者さん、ご家族、国民に広く知られていません。そこで、がん患者さんやその家族等に対し、拠点病院等のがん相談支援センターを紹介できる地域の人材が求められ、がん医療ネットワークナビゲーターの活動が期待されます。

3.認定がん医療ネットワークナビゲーターの役割
認定がん医療ネットワークナビゲーターの地域における役割と位置づけ
日本癌治療学会が認定するナビゲーター、シニアナビゲーターは患者さん・ご家族がアクセスしやすい場所にいて、がん患者さんやご家族の不安や悩みに耳を傾け、お話を伺います。そのうえで、がん情報を提供したり、がん相談員のいる「がん相談支援センター」などの信頼できる窓口につなぐ重要な役割をはたしています。
具体的には、地域社会で、がん患者さんやご家族に寄り添い、がんに関する正確な情報を適切・的確に提供します。さらに、がんの治療などにおける道案内の役割を担い、がん患者さん・ご家族の支援を行っています。

地域においてはがん診療連携拠点病院、連携病院・診療所、訪問看護・介護、ケアマネジャー等の様々な医療スタッフのみならず、ピアサポーターやがんサロンなどの活動などが患者さんを支えています。認定がん医療ネットワークナビゲーターは医療コーディネーターとしてがん相談支援センターへ案内したり、このような地域の種々の医療機関・支援機関と連携して患者・家族を支援します。また、ピアサポーター、薬剤師等が認定がん医療ネットワークナビゲーターの資格を取得している場合もあり、的確なご相談、専門的なご相談も伺います。

認定がん医療ネットワークナビゲーターの種類
制度では「認定がん医療ネットワークナビゲーター(ナビゲーター)」と「認定がん医療ネットワークシニアナビゲーター(シニアナビゲーター)」の2種類の人材を認定しています。「ナビゲーター」は、がん医療に関する41分野のコンテンツをe-ラーニングで受講し認定されます。更に「シニアナビゲーター」は、コミュニケーションスキルを学び、がん診療連携拠点病院などにおける実地見学などでの錬成を経た後に認定されます。

国の政策における位置づけ
令和5年(2023)3月、第4期がん対策推進基本計画が改定されました。その中で、相談支援の一層の充実を図るための方策の一つとして社会的人材リソースの活用が提案されています。この社会人材リソースとは、「関係学会等によるがんの相談支援・情報提供に関する一定の研修を受け、必要に応じ、がん患者やその家族等に対し、拠点病院等のがん相談支援センターを紹介できる地域の人材等が想定される」と注釈がつけられています。まさに、本学会の認定がん医療ネットワークナビゲーターのことを指しているものと考えられます。
4.認定がん医療ネットワークナビゲーターの現状
2013年より現在まで、シニアナビゲーター79名、ナビゲーター421名が認定されています。がん相談員、医師・歯科医師、看護師、薬剤師など、様々な職種の方がナビゲーターになっています.がん体験者や医療者でない方もいます。

5.認定がん医療ネットワークナビゲーターの活動
6.認定がん医療ネットワークナビゲーター・シニアナビゲーターを目指す方へ
「ナビゲーター」は、がん医療に関する41分野のコンテンツをe-ラーニングで受講し認定されます。更に「シニアナビゲーター」は、コミュニケーションスキルを学び、がん診療連携拠点病院などにおける実地見学などでの錬成を経た後に認定されます。
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7.セミナー情報
8.認定見学施設の方および施設認定希望の方へ
「実地見学希望者受け入れのお願い」
日本癌治療学会認定がん医療ネットワークナビゲーター認定実地見学施設の申請
認定見学施設に申請をご希望の施設の方は、下記より申込書を入手の上、事務局(
)までご連絡下さい。
診療・教育体制詳細(認定がん医療ネットワークナビゲーター制度規則第7章 認定見学施設の申請資格第24条(4)に該当する施設のみ提出)
実地見学受け入れ時
実地見学の開始・中止・終了時には、必ず下記より通知書を入手の上、事務局(
)までご連絡くださいますようお願い申し上げます。
- 実地見学プラン
- 開始通知
- 中止連絡
- 修了通知
- 実習同意書(必要な場合のみ)
(下記からダウンロードしてください。)
関連リンク
9.認定がん医療ネットワークナビゲーター・シニアナビゲーター向け情報
第62回学術集会参加について
認定がん医療ネットワークシニアナビゲーター・認定がん医療ネットワークナビゲーターの勉強を目的とした学術集会への参加が可能です。
諸注意事項
- シニアナビゲーター・ナビゲーターで、医師・メディカルスタッフ以外の方については事前参加登録を行うことにより、第62回日本癌治療学会学術集会にご参加いただけます。
- 医師・メディカルスタッフについては、それぞれの枠で登録して下さい。
- 製薬企業等に所属している方は、企業としての活動をしないことを条件にナビゲーターとして参加することができます。
- 事前登録なしの当日参加は認められません。
- 医薬品、医療機器等の品質、有効性及び安全性の確保等に関する法律(略称:薬機法)の「広告の制限」により、企業共催セミナーにはご参加いただけません。
- 事前参加登録を行う手順書を添付しておりますので、必ず手順書通りお申し込みをお願いいたします。
また、学術集会1日目に開催する認定がん医療ネットワークナビゲーター検証ワーキンググループによるワークショップにて、出欠を取りますので、必ずご参加下さい。
- 第62回学術集会に参加登録することで、シニアナビゲーターの方は、学術集会3日目に開催いたしますスキルアップセミナーにご参加いただけます。
詳細は、スキルアップセミナーページ を参照してください。
がん医療ネットワークナビゲーターの交流会の開催予定・過去の記録をご覧いただけます。参加申し込みも可能です。
名刺やポスターを作成される方は、下記素材をご使用ください。 (シニアナビゲーター限定)
[名刺・ポスター作成のルール]
- パスワードが必要ですので、ご使用の方はメール(
)でご連絡ください。
- シニアnaviのロゴを使用すること
- “つなぐ”の言葉を必ず明記すること
10.その他の情報
癌の臨床
第59回学術集会「ナビと委員による総合交流会」において【横浜ナビ宣言】として以下3つを発表しました。
- より多くの人に「がんナビ」を知ってもらおう!
- それぞれの立場で患者さんと家族のために「がんナビ」を活かそう!
- ナビ同士のつながりをより強く、可能性を広げよう!
がんnavi通信